英語士とは

 

英語士とは何か

~グローバル化した社会で通じる英語力の取得を目指して~
私たちは高校卒で6年、大学を卒業しておれば8年ないし10年は英語を勉強してきたはずです。2020年、小学3年生から英語は必修教科、また5年生からの英語は文科省の検定教科書を使い、いよいよ本格的な授業が始まります。いずれは10年以上英語を勉強することになるでしょう。中学、高校、大学とかなり長い間、時間と労力を費やして英語を学んできた割には簡単な英語さえ話せないというのはどうしてでしょうか。

この理由としてよく指摘されるのが、学校での英語教育の不十分さです。確かに学校での英語教育がうまくいっていないのは結果を見れば一目同然です。スポーツでも芸術の分野でも優れた指導者がやってくると、その部活動は著しい成果を収めるようになるのも事実です。英語の教師が教室で英語を話せないのは問題外です。英語教師の資質や能力がよく問題になりますが、教師は少なくとも実用英語技能検定(以下、英検)準1級以上の資格を持っていることがふさわしいと思います。

「英語がものになるレベルはどのくらいですか」とよく学生から質問を受けます。
単純には答えられませんが、現在実施されている資格の中で参考になるものを敢えて挙げれば実社会でなんとか実用できるレベルは英検の準1級が目安でしょう。
ただし、私見ですが、準1級も1級も面接試験(オーラルテスト)は筆記試験に比べて易し過ぎます。TOEIC試験(Listening & Reading Test)は、英作文と口頭試験がないのであまり参考にできません。もっともTOEICのS&W試験ではSpeakingとWritingが実施されるようになりましたが、受験者数も現在のところ極端に少ないためデータも信頼できるほどには至っていません。

英語資格検定の中で相対的に人気のある英検、TOEIC、TOEFL試験の受験者数と高得点取得率を見ますと、いずれも2016年度の例ですが、英検は受験者数が約3,39万人受験しています。そのうち1級の受験者は約2,500人で、合格率は10%前後となっています。TOEICは約280万人、TOEFLは約12万人が受験しています。TOEIC総受験者の4.7%が895点以上のスコアを取っています。
国連英検(正式名称:国際連合公用語英語検定試験)の特A級は英検1級以上の難関な試験ですが、受験者数が少なく社会的評価は今のところあまり高くないようです。

昨今、資格取得の時代だと言われています。中でも上述したような英語の資格を取得するために大勢の受験者が日夜奮闘している記事を新聞紙上で目にすることがあります。ここで気になることは、これらの試験に合格すること、得点を上げることのみが目的になっている受験生が大勢いることです。大学受験と同じように合格するまでは一生懸命に勉強していた生徒が、いったん合格すると目標を見失ってすっかり学習意欲を無くしてしまう、ということもあるようです。

重要なことは資格取得後、いかにしてその語学力を自分の仕事にうまく運用していくかです。ビジネス、芸術・文化、科学技術、スポーツ活動などの分野でさらなる才能を伸ばしていくためには英語は不可欠です。英語というコミュニケーションの道具をうまく利用すれば、それぞれの世界でなおさら活躍できるチャンスが広がるはずです。
私は、そんな英語力の持ち主を英語士と名付けたのです。

 

 

「通訳ガイドの魅力とは何か」と問われたら、報酬は別にして「さまざまな国の人との出会いだ」と答えるだろう。来日してくるツアー客の国籍、職業、来日の目的、性格、関心事、話す英語もさまざま。しかし、日本での観光を楽しみたいというのはみんなに共通している点である。

 

私たちがツアーを通して接するのは限られた短い時間であるが、工夫次第では密度の濃い接し方ができる。私は車中でも一方的な説明にならないように、常にツアー客から質問がある場合はその都度お答えしている。また、その日のツアー客があらかじめ分かっているような場合は、そのグループにふさわしい話題をすることにしている。

 

私がやっている都内のツアーは毎回10カ国以上の国からのお客さまである。従って、一口に英語と言っても、お国なまりの強い英語であることが多い。駆け出しの頃、そんな英語には苦労した。今では、業務上支障がない範囲で理解できるようになっている。要するに慣れである。言葉という物は、聞き取れないと一旦思い込んでしまうとほんとに聞こえないものである。

 

ガイドをしているとき、必ず守っていることがある。それは、一人で参加されているお客さまは特に大事にすることである。一人で参加されている方が寂しい思いをされないようにさまざまな工夫をしている。

 

例えば、下車箇所ではなるべく一人で参加されている人とプライベート・トークをするようにしていることや食事が付いているツアーでは言語や習慣などが同じまたは近い方達と一緒になるようにアレンジしている。