講師からの挨拶

意思の疎通が英語で可能な国や地域は、世界で約30%です。

「世界国勢図会」2005年度版(二宮書店)によると、母語として使っている国や地域が約3億8千万人、第二言語として使っている国や地域がおよそ6億、外国語として使っている国や地域がだいたい11億、この中に日本も含まれています。
世界の人口が国連の調査によると、現在の人口が約70億人ですから、世界の約三分の一の国で何らかの形で英語が使われていることになります。

しかし、ビジネス、芸術・文化交流、科学技術、スポーツ活動の分野を見てみると、上の数字以上のパーセンテージで英語が使われているものと思われます。
特に、今後ますますグローバル化していく日本企業においては、英語でのコミュニケーション能力が必要であることは言うまでもありません。
世界的規模で事業を展開しつつある日本の代表的企業の中にはすでに役員会議はもちろんのこと社内会議にいたるまで英語で行っている企業も年々増えつつあります。
日本人同士の会議であってもすべて英語で会議を行い、社屋内のアナウンス、社内報から食堂のメニューの表示まで日英2言語で行うことにより、全社員が日常的に英語に触れる機会を提供している会社も現れています。
また、海外と取引のある商社などはマーケット・リサーチから競合会社の情報収集、海外関係会社や他部門への情報発信など高度なビジネス英語で行う必要があります。

韓国のサムスンやヒュンダイなどの企業が海外、とりわけ欧米では日本の企業以上に売り上げを伸ばしていますが、急成長している背景にはこれらの企業に働く社員の実践的な英語力があるように思います。
かつて韓国のキム・デジュン大統領が「国際語である英語をマスターしない限り(ビジネスの)世界で勝つことはできない」と英語の必要性を国民に訴えたことがあります。

今から20年ほど前に初めて韓国に観光で行ったことがありますが、英語が使える人を見つけることは当時困難でした。
一昨年、韓国に再び観光で訪れたとき市民レベルでの英語力が向上していることに驚かされました。
このことはTOEICやTOEFL(英語圏の大学へ入るための英語力テスト)の試験でも裏付けられています。
日本人の受験者と韓国の受験者の得点差が年々開いていることが分かっています。
TOEFLでも同じことが言えます。
2005年度の文科省実施の資料によると、日本人の平均得点はアジア29カ国中最下位から2番目の28位、下には北朝鮮がいるだけとなっています。
中国や韓国にも大き引き離されています。ちなみに中国は同調査によると14位、韓国は16位となっています。

このことを英語教育に携わっている関係者はどのように受け止めているのでしょうか。
中等教育、なかんずく中学校や高校での英語の教育はどうなっているのでしょうか。
つい最近、大学付属の中学校・高等学校で英語を教える機会がありましたが、大半の先生は相変わらず旧来の文法訳読中心で授業をされていました。
コミュニケーションの授業はネイテイヴ任せで、日本人教師はもっぱら日本語で英語の授業を行っています。
なぜもっと英語で説明しないのか同僚の英語の教師に聞いてみましたところ、大半の生徒が英語を使った授業に慣れていないからだということでしたが、本当の理由は英語でのコミュニケーションに自信がないからだということが分かりました。

文科省の指導要領の改訂で、2013年度から高校では基本的に、英語の授業はすべて英語で行うことになりました。
今日本が抱えている英語教育の現状を打破するためには、英語教員自らが大胆に意識改革を行い、高度な理念を持って実践に当たって行かなければグローバル化していく社会の中で日本は取り残されてしまうに違いないという危機感を私は持っています。

有限会社EIアカデミー代表
宮田五男(みやた・いつお)

代表者

※左から、長男、私、三男 (2012年4月 栃木思い川マラソン大会にて撮影)

2.宮田の略歴

熊本県出身。
立命館大学文学部、日本大学文理学部、放送大学教養学部、名古屋学院大学大学院修了、高校教師、予備校講師を経てEIアカデミーを設立。
自らの塾で指導を行う傍ら、民間企業で企業内語学講師、カルチャーセンターにてビジネス英語指導、私立大学で旅行英語の講師などを担当する。
また、1991年より通訳案内士としてJTB、はとバス等で通訳ガイドとしても活躍中。
通訳ガイドとしての仕事が雑誌・新聞などのメディアで多数紹介されている。

趣味は旅行、史跡訪問、マラソンなど。
特技は語学。
英語のほかにドイツ語や韓国語なども堪能。
3男1女の父でもある。

<主な取得資格>
中学・高校英語科教員専修免許
英検1級
TOEIC 950点
通訳案内士免許
ドイツ語検定準1級
日本歴史検定2級