コミュニケーションを重視した授業

 

最近になってコミュニケーションの授業研究が盛んになってきました。それに伴い英語教育関係の雑誌ではコミュニケーションを中心とした授業のあり方を取り上げる記事が多くなってきています。

 

中高の教科書もひと昔の教科書とは違って教師と生徒のインタラクションを重視した内容になっています。いわゆる、コミュニケーション重視の内容になっています。教科書の中身は一見易しく感じますが、これらの教科書を使って指導する教師には一定以上の言語運用能力と指導技術が要求されますから、教師にとってはかえって負担が大きくなったと言えましょう。

 

教師の多くは英文学や英語学を専攻したものが多く英語でのコミュニケーションにはいまだに自信がないとつぶやく教師も見られます。文科省が調査した数字では、英検準1級もしくはTOEIC730以上を取得している教師の割合が、中学校で38%、高校でも58%程度でした。

 

これでは、文科省が唱える「英語の授業は英語で」は到底無理でしょう。しかも、先生たちに求められている基準が低すぎる。英検準1級やTOEIC730は、現在高校生でも合格できるレベルです。少なくとも英語の教師を目指すものなら、英検1級もしくはTOEIC860は取ってもらいたいものです。

 

2020年度からのセンター試験がなくなり、新たな試験制度では英語(外国語)は民間の検定試験、例えば英検やTOEICなどの資格を導入することになってます。。特に英検の資格は重視されるものと思われます。理由は、読み、書き、聞く、話すの4つの基本技能を見ることができるからです。従来のセンター試験ではリスニングはありましたが、スピーキングは課されていませんでした。。

 

現在、国立、私立の中学受験では英語は入試科目になっていませんが、近い将来5,6年生は正式な教科として、2020年あたりから週当たり3時間の授業が予定されています。そうすると、当然中学や高校の入試でも英検の資格取得者を優遇する傾向がますます強くなってくると思われます。

 

今後コミュニケーション能力に長けた生徒も中学や高校に入学してくることが考えられます。これらの生徒にも対応できるだけのコミュニケーション力をそれまでに先生方には身に付けておいてもらいたいものです。

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