通訳案内士の収入について本音で語ります。

観光庁が平成26年12月に発表している「全国通訳案内士の就業実態等について」によりますと、通訳案内士の平均年収は288万円だったそうです。月収にしますと約24万円になりますね。しかも、通訳案内士の半数以上が200万円以下になっています。日本人の平均年収が441万円(2019年度)と比べると、はるかに低い水準であることが分かります。

しかし、日当・時給ベースで考えると・・・

一般のサラリーマンは週に5日は働いているわけです。もし、通訳ガイドにもそれだけの仕事が、与えられたら、おそらく一般のサラリーマンよりも年収は多くなると思います。ですから、単純にサラリーマンの給与とは比較できないのです。全国通訳ガイドの報酬は決して悪くはありません。

私の場合

私を例に取りましょう。私は昨年、2019年には198日(月平均16.5日)ガイドとして働いていました。年収も500万弱です。日当に直しますと、2万5千円程度です。平均日当は、新人とベテランでは違いますが、1万円から3万円です。過去には朝、昼、晩と通して働いて月収が70万を超えた月もありました。

私の場合は、ある会社に契約社員(ほぼ専属)として働いていますので、これだけの収入を得ているのです。しかし、通訳ガイドが専業ではありません。兼業としてガイド業をやっていてもこれだけ稼げるのです。確かに、400万円以上通訳ガイドとして稼いでいる人は全体の4%だそうですが、働き方を変えたら私と同じような収入を得ることもできるのです。フリーランスで同業者の協会などからの斡旋に頼っていたら、高収入を得ることは難しいでしょう。通訳案内士は、弁護士などと同じように個人事業主です。独立して事業を行うことができるのです。収入が低いと嘆く前に大胆な働き方、それこそ「働き方改革」ですが、に変えて行ったら収入も大幅に増えていくものと思います。例えば、通訳の得意な分野をはっきりさせて、海外の旅行代理店などに売り込み、直接交渉するのもその一つだと考えます。

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