通訳案内士になるための勉強法

これから通訳者になるためにはどんな勉強をすればいいかについて話をしましょう。ここでは、取りあえず英語の通訳について説明してまいります。

以前、通訳には大きく分けて2つあると説明してきました。繰り返しになりますが、逐語通訳と同時通訳です。

(詳しくは関連記事: 同時通訳と逐語通訳の違いについて

同時通訳者になるまでの過程について、どんな勉強をしたらいいのか話をしていきます。

まず逐語通訳者になるには、大学では必ずしも英文科や英語科に席を置いて英語を専門に勉強する必要はないと思います。むしろ、英語以外のコースで社会科学系の科目や自然科学系の科目をなるべく多く学んでおく必要があります。

通訳になるためには、こういった英語以外の知識が求められることがよくあるからです。知識を広めておくうえでも学際的に勉強しておくことを勧めます。通訳ができるようになるレベルとして、私は最低英検1級の実力が必要であると思います。ですから、通訳を目指す人ならまず英検1級に合格できることが必須だと考えます。

初級、中級の英語学習者から見ると、英検1級に合格すれば通訳など簡単にできると思っている方がいますが、英検1級合格はあくまでも通訳者になるためには登竜門にすぎません。そこから経験を積んでさらにブラッシュ・アップしていく必要があります。

次に同時通訳者になるには、どんな勉強をすればいいかに話を進めていきましょう。同時通訳者には、専門的な知識や高度な通訳技術が求められます。国際会議などで、同時通訳をしている人たちは、通常ブースに2人一組で交互に通訳しています。片方の通訳者も通訳をしている人の通訳の内容をチェックしているわけです。非常に集中力を要求される仕事ですから、5分とか6分ごとに交代して通訳をしています。

国際会議などで求められる能力は、高度な専門知識や優れたコミュニケーション能力です。英語力がかなり高くても、会議の議題に関する専門的な知識がなければ、同時通訳はできません。通訳ができるということは、母国語と当該外国語に精通しているということを意味します。

つまり、同時通訳者になるには、一通り英語力が身に付きましたら、通訳養成学校や養成講座で通訳技術をさらに伸ばすため一定期間以上学ぶ必要があります。

例えば、東京で例を挙げるならば、通訳者の養成学校として、最も伝統のある

サイマル・アカデミー

や最近放送英語の同時通訳者を養成していることで評判になっている

NHK国際研修室の英語通訳養成講座

などで勉強することをお勧めします。

 

関連記事: 同時通訳と逐語通訳の違いについて

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