英語ツアーに参加

通訳案内士としてガイドをやっている時の自分なりの決まり事のようなことをまとめました。

通訳案内士を目指している方への参考になればと思います。

英語力や国民性を知るために出身地を聞くことにしています。

出身国

出発して間もなく、後方のお客さまから前方のお客さまに出身地や今回の訪日の目的などを聞いて回ります。この場合、後部座席の方から前部座席の方に向かって聞いていくのは、ガイドの身を守るうえに必要なことです。万一、バスが急ブレーキをかけた場合、背中から倒れる危険性がありますから、前方を向いて聞いて回ることにしています。ツアー参加者に国籍や訪日目的などを聞くのはプライバシーに触れることだからやめたほうがいいという意見もありますが。私の場合は今まで拒否されたことはありません。聞き方にもよると思います。私は、一人一人と対面コミュニケーションを重視いていますので、ただ事務的に聞いて回るのではなく、知らない国であればその国のことを簡単に話してもらいます。小さな子供さん連れのカップルには、孫の話をしたり、新婚のカップルであれば乗客の皆さんにそのことをお知らせします。もちろん、そのカップルには手を振ってもらうか立ってもらいます。

特定の人だけにしないようにこころがけています。

英語ツアーに参加

私がガイドをするときのポリシーですが、30人のお客さまの時も5人だけの時も全く同じように一人一人のお客さまを大事にしています。東日本大震災の直後には参加者が一人ということもありました。今回のコロナウイルスが日本でも感染者が出て始めた3月の初めころにも参加者が激減しました。たとえ、参加者が一人であっても手抜きは絶対許されないのです。いやむしろ、一人でも参加したいというお客さまは丁重におもてなしをすることにしています。車中でガイデイングしているとき、必ずしていることがあります。それはどのお客さまにもまんべんなく目線が合うようにしていることです。このことによって一人一人に話しかけているという印象を持ってもらうことができます。

一人で参加されているお客様には寂しい思いをさせないようにしています。

寂しい想い

2のところで説明していること少し重複します。もう20年前の話になりますが、夏休みに一人で浅間山と鬼押し出園を巡るツアーに参加したことがありました。JRが主催するガイド付きの一日ツアーでした。日本語のツアーでガイドさんは50歳くらいのベテランのガイドさんのようでした。車内での説明もうまく感心していたのですが、昼食時間、私に対する心遣いが全くなく、あきれてしまいました。参加されていた方は20名弱でしたが、ほとんどが3,4人のグループか若いカップルでした。一人で参加していたのは私一人でした。グループに応じてテーブルは割り振りされましたが、私の席は他のお客さまとはかなり離れた食堂の隅にぽつりと席を設けてくれました。食事の時間には他のお客さまと談話できると期待していたのも見事に裏切られました。そのうえ、食事の時間私のところへ来て声を掛けてくれるということもありませんでした。私はこの苦い経験を反面教師にして、一人で参加されているお客さまにはとくにさみしい思いをされないように心を尽くしています。

 

常にユーモアを交えてツアーが楽しくなるように工夫しています。

ユーモア

日本語には謙譲語、Humble Expression と言いますが、最近若者はこの謙譲語が使えない者が増えています。外国人が日本語を学ぶ時の障害にもなっているようです。私の世代は「ら抜き言葉」にも違和感を持ちます。若い人は「食べれる」や「来れる」 は正しい表現だと思っているようです。しかし、近い将来、こういった表現も正しいとされるのかしれません。ここで、外国のお客さまに教えている謙譲語を2つほど紹介します。一つは、自分の妻のことを「愚妻」 my stupid wife 「豚児」 my pig child と人に紹介するときは、自分の身近な者を蔑む習わしがあることを説明すると彼らはどっと笑います。日本人が手土産をもって訪ねてきたときに、「つまらないものですが」と言って菓子折りなどを渡しますが、額面通りに受け取って、突っ返してはいけませんよ、と言いますとここでもドオっと笑いが起こります。あるアメリカ人が日本の家庭に招待されたとき、娘がピアノを習っているので聞いてください。でも、ほんと下手ですからと言われたそうです。ところが、娘さんのピアノを聞いてなぜお母さんはうそをつくのだろうと思ったそうです。これが日本の謙遜語です。

一方的な説明にならないようお客様の質問にはいつでも答えられるようにしています。

通訳案内士の仕事

ガイドをしているときは常に独りよがりの一方的な説明にならないように心がけています。また、Two-way communication に努めています。いつでもお客さまから質問があればそれに応じるようにしています。大学で受けるような講義調の話にならないように堅苦しい話し方は避けています。いつもお客さまには私の話の途中でも疑問や質問などがあったら遠慮なくしてくださいと言っていますので、私のツアーではお客さまは結構活発に質問されます。中にはすぐに答えられないような質問もあります。その場合は、その場で答えられないような質問の場合は、お客さまのアドレスなどを聞いて後日お答えすることにしています。しかし、そういったすぐには答えられないような質問はガイドにとってはありがたいことです。いつかまた、同じような質問をされたときに役に立つからです。ガイドは常に勉強です。

丁寧な言葉遣いや服装にも気を配っています。

清潔感のある仕事

ガイドは話すのが仕事です。それだけに相手に失礼のないような言葉遣いをすることが求められます。いくつか例を挙げます。中学校でPlease を加えると丁寧になると教わったことがあると思いますが、間違いです。むしろ相手にその動作を強制することになるのです。Please shut the window. と言ったとしましょう。これを聞いて相手の方は「窓をさっと閉めなさい!」といった風に受け取るでしょう。この場合は、少なくともCould you shut the window.? と言ってあげましょう。また「乗車券を拝見します」という場合も、I want to check your boarding ticket. ではなく、I’d like to check your boarding ticket. と相手に思いやる言葉遣いをしたほうが好感が持たれます。服装も大事です。私職場ではDress Code がありますので、ウォーキング・ツアーや郊外のツアー以外の時は、ワイシャツにネクタイ着用が義務化されています。それでも、夏場はクールビズで良いことになっています。

ハンディキャップのお客さまには特に心配りをしています。

心配り

最近、私たちが担当している外国人向けのツアーに限らず、邦人のツアーでもハンディキャップを抱えたお客さまが参加されるケースが多くなってきました。日本もバリアフリーの社会になってきましたので、こういった方たちも活動しやすくなってきたのだと思います。健常者と同じように行動できるようになってきたことはいいことだと思います。ハンディキャップの方や足の不自由な方、高齢な方で歩くのが困難な方のために、私の職場には車いすが数台準備されています。ハンディキャップの方が単独で参加されるということはめったにないのですが、一人で参加された場合は事務所から職員が付き添うことになっています。私たちガイドは、どんなお客さまが参加されても対応できるように訓練しておくことも大切なことです。

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