観光ツアー

通訳案内士としてガイドをやっていると、面白く興味深い出来事があったり、「こういう話をすれば笑ってくれる」という自分なりの鉄板ネタ話もあります。

そのうちの一部をまとめました。

通訳案内士を目指している方への参考になればと思います。

 

外国人はよく通訳ガイドの真似をする

観光ツアーで明治神宮に行った時の話です。その日は前日に振った残雪がぬかるんでいました。手水舎の前私がやる通りみなさんもやってくださいと説明して、一通り身を清める方法を教えました。三の鳥居前でこれから境内に入ったら、ここは神聖な場所ですから、私の真似をして付いてきてください、と言いました。その時、私の靴に前日までの泥交じりの雪が付いていたので、ドスン、ドスンと靴の泥を落とすために四股を踏むような動作をしたのです。すると、全員が私の後ろで全く同じ動作をしているではありませんか。しかも、アヒルの行列みたいに!縦一列になってドスン、ドスンとやっているのです。私は思わず笑ってしまいました。その日は全体で10人位の参加者でしたが、周りにいた日本人の方には不思議な光景に映ったようでした。

 

通勤手段の話でひと笑い

都心に勤める大勢の会社員は毎日混雑した電車で通っています。平均通勤時間は58分だそうですが、中には2時間以上もかけて通勤している人もいるそうです。私の場合は、35分ほどですから、恵まれているほうだと思います。そこで、こんどは通勤手段にまつわる面白い話をします。一般の会社員は、自宅からバスであるいは自転車で最寄りの駅まで行き、そこから電車に乗り換えて通勤するというのが一般的だと思います。お客さまから、通勤手段を聞かれたときに、私はBMWで通勤していますと答えます。特にこのBMW を強調するのです。すると、「へえー」、すごいねというような驚きの声が上がります。そこでBMWの種明かしをします。I mean I usually commute by Bike, Metro and Walk. と説明するとドオっと笑いが起こります。このネタは私が偶然考え出したもので、今では職場の仲間にも使われています。高級車を使って通勤していると思わせたところが皆さんにバカ受けするのです。

 

漢字にまつわる面白いエピソード

ツアー中に時々、漢字をいくつか面白いものを画用紙に書いて教えることがあります。この漢字にまつわるエピソードを紹介します。同じ字を重ねる漢字があります。一番親しまれている漢字は、木偏にまつわるか漢字です。ご存じのように、1本の木「キ」、二本になると林、「ハヤシ」ですね。三本になると森、「モリ」になります。これを順に、英語で説明していきますと、 A tree, A forest, A jungleという風に説明していきます。皆さん、なるほど合理的だなと首を振ってうなずいています。これらの漢字は、ほかのガイドも使っているネタですので有名な話ですが、次の漢字群は私が考えたものです。女偏に関する漢字です。女、一人の「オンナ」ですが、女が2人集まりますと、女女で「ナン」と読みまして、争うとか喧嘩するという意味です。次に、おんなが三人集まりますと姦「カン」と読みます。訓読みですと「カシマ・シ」と読みます。以前、女3人で漫才をやっていたカシマシ娘という大阪を中心として活躍していた芸人さんがいましたが、この漢字から芸名を取っていたのです。

 

Tシャツにまつわるエピソード

次のエピソードは面白いTシャツにまつわる話です。昨年、浅草の仲見世を外国のお客さまと歩いていた時、一緒にいた彼が若い女性が着ていたTシャツを見て爆笑したのです。その彼女が来ていたTシャツに、確か I’ve Big Tits. と書いてありました。 Tit はBoobと同じで、デカパイという意味です。でも、boobの方はあまり使わないそうです。つまり、彼女は「私はデカパイです」というTシャツを着ていたのです。彼が笑ったのは、彼女はどう見てもデカパイではなかったのです。そのギャップを笑ったのだと思いました。彼女がその意味が分かって着ていたのか、どうかわ分かりません。おなじTシャツでも日本語で書かれたTシャツを外国人が着ているものに私たち日本人からすると意味不明のものがあります。おそらく中国で作られたものだと思います。外国人は特にアメリカ人には漢字が書かれているハチマキが人気があります。「神風」とか「闘魂」と書かれたTシャツはどういうわけか人気があります。漢字の意味を説明してあげますが、意味はどうでもいいらしいのです。意味は分からなくても漢字そのものに興味があるようです。これは先に述べた「デカパイ」 Tシャツを着ていた日本人女性に共通することかもしれません。

日本人の体形について皮肉も込めて笑いに

よく聞かれる質問の一つに、「日本人のビジネスマンはなぜ太っている人があまりいないのか」というのがあります。確かに、一流の会社の社長や会長にはあまり太っている人はいません。この質問を受けた時に、私は次のように答えることにしている。質問の答えは必ずしも正確でなくてもいいと考えています。その質問に対していかに面白くこたえられるかがガイドの力量が問われるところです。前の通勤手段のところでも話をしましたが、会社員のほとんどが郊外から通勤しています。都心にマイホームを持つことは並大抵ではありませんから、仕方なく遠方から通っているのです。私の職場にもいますが、新幹線で通勤しているガイドもいます。起床時間は午前五時半ころだそうです。自宅を出るのが6時半、最寄りの駅までバスに乗ること15分、新幹線で東京まで35分、東京駅で山手線に乗り換えてさらに10分、乗り換えの時間も入れると80分くらいだそうです。この人の場合、決して通勤時間が長いというわけではありませんが、自宅を出てから3回乗り換えなければならないそうです。彼が言うには、いつも仕事があるときは駆け足だそうです。このことが日本の会社員には太った人が少ない理由の一つだと説明しています。朝起きてから仕事を終えて帰宅するまで、バスに、電車に間に合うように走りずくめなのです。これが理由で日本の会社員は太る暇がないのだと説明しますと、納得したような顔をします。もちろん、日本食の影響もあると思いますが。

 

[豆知識も込みで] 日本の結婚式 負担は新郎側

ツアーで訪問する先で結婚式に出会うことがよくあります。明治神宮や八芳園、椿山荘などで結婚式を挙げている参加者たちに遭遇することがあります。明治神宮では神式の結婚式が多いのですが、八芳園や椿山荘ではどちらかと言えばクリスチャン・スタイルの結婚式が多く見受けられます。最近は7割近くのカップルがチャペルで結婚式を挙げているそうです。そこで聞かれるのが、費用とその負担はどちらがするのかという質問です。結婚式の規模や場所よっても費用は違うので一概には言えないが、一流の結婚式場で上げる場合は数百万円、some ten thousand dollars はかかります。欧米では新婦側、Bride side が負担するのが一般的ですが、日本では反対に新郎側、Bridegroom sideが負担します。そこで、私の場合はどうですかと、質問が飛んできました。私には子供が4人います。そのうち3人は息子ですから、当然私が払わなければならないのです。私がこの年になっても働き続けている理由はそこにあるのです。なるべくなら、大きな負担はしたくありませんから、息子たちに欧米のパートナーを探すように頼んでいるわけです。今日の参加者の中に若いお嬢さんも含まれていますが、そちらのお嬢さんは独身でしょうか。もし、独身でしたら息子の候補になってくれませんか。ここで皆さんがどっと笑います。

     

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